このゲームの素晴らしいところ

ただ素晴らしいと言ってみても説得力がありません。
私なりに、このゲームの魅力を考えてみたいと思います。
むしろ世間一般に認められない理由が伝わってしまいそうですが(死)。

「グラフィックの絶妙な雑さ加減」

3Dゲームですが、他のゾンビゲーの如く、リアルな美しさはありません。
むしろ視点に近いテクスチャがもろに拡大されてドットが粗くなるとか、まずい所が目立ちます。
いかにも2Dなエフェクトとか、雰囲気としてはホラー漫画チック。

が、それがこのゲームには、微妙に良く合っていると思うのです。
別に狙った効果ではないような気もするし、こんな評価、メーカーは不本意かもですが。
私は好きなんですよ。
何ていうか、B級ホラー映画の傑作!みたいな魅力と申しましょうか(笑)。
どこか笑える。
むしろ愛おしい。
そんな世界がアナタを待っているのです。

...そら万人受けじゃねーよな(死)。

まあ、リアルなゾンビゲーが恐くて出来ない人も大丈夫?って所はプラスかも。
ハウス・オブ・ザ・デッドみたいな一般ゾンビ作に比べて、彼女と一緒にプレイする男性の姿が多く見られ
たのも、このゲームの人徳 ( なんか違う… ) でしょう。

「ゾンビ達の勢い溢れるモーション」

世のゲームに出てくるゾンビの動きは、普通、マッタリしていて緩慢です。
これがリアルって事なんでしょう。
まあ、実際いないゾンビに、リアルも何も無いですが...。
腐った死体が動き出すという、世間一般のゾンビに対するイメージである事は確かです。

ビーストバスターズでも、まったり迫ってくるかと思いきや...。
なんか全速力で走ってくる奴います!
フレッシュです!
プレイヤーめがけて一直線です!!
ビビって必死で撃ち込んでも、腕がもげ落ちながら、まだ走る!!!

...こいつがね、イイんですよ...(大笑)。

仮に私がゾンビになって、まだ腐り切ってなくて、でも思考溶けかけて。
寒い寒い寒い....。
そこに温もりを、生きた人間を感じた瞬間。
走りますよ。夢中で。
多分、あんな風に両腕を精一杯伸ばして、いっそ倒れそうな程の勢いで。
死者が本能的に求める『生』への絶対的な渇き。
そうでなければ、死してなお死に切れぬこの狂気を、目の前の生者が救ってくれるという一縷の大きな望み
なのでしょうか?
もう痛みを感じる事のない身体のどの部分が欠け落ちようとも。
多分、欠けた事さえ気付かず、生者の許に辿り着くその瞬間まで走り続けるでしょう...。

グラフィック同様、別に綺麗なモーションって訳じゃないんですが(すみません)。
そこで伝えようとしているものが、不思議と私の感性に合ってるんですかね。
他にも、2面ボスに追いかけられるカメラワークとか、投げるものが無くなって腕を投げてくる奴とか、
もう大好きって感じですし(笑)。
モーション、全般的にお勧めなのでした。

でもこの感覚、一般人に話しても「ハア?」って感じだろうな...(死)。
まあ、俺は好きだ!という事で。

「『撃つ』事の純然たる爽快感」

よくあるガンシューティングでは、人質を撃ったらペナルティとか、途中で分岐やミニゲームなど、それは
それで面白い要素なのですが、ちょっと面倒だなって思ってしまう事もあります。

また、普通の銃ゲーでは、割とこまめにリロードが必要です。
リロードしたつもりが失敗してたり。
1発の重要性が大きく、ちょっとのミスに融通が利かない。

こういう事にストレスを感じてきたのが、今まで筐体系ガンシューティングにのめり込もうとしなかった、
私の原因でした。

が、ビーストバスターズ。
出てくる者は全て敵。
なんで他人殺して俺の体力減るんだよ?と突っ込みたくなる理不尽さは一切ありません(笑)。
リロードは専用トリガーを引くだけ。
乱射しながら、ちょっとの余裕にガチャッとやれて、およそ弾切れに悩む事は無いとさえ言い切れます。

なら他のマシンガンゲームでいいじゃん、と言われるかもですが、難しいんですよ、大概。
私あんまりやってないので偉そうには言えませんが、どうも初心者に易しく感じられない言うか...。
連コインが前提なのか、マニア向けなのか、そのへんは分からないですけれども。

で、ビーストバスターズ。
とりあえずボーナスとか細かいルール考えずに100円を投じてみて。
プレイしますよね?
すると、ちょっとゲームやった事ある人なら、初めてでも1面くらいはクリアできそうな難易度。
知っておかないと先に進めないような仕組みもないし、あってもずいぶん先の面です。
とりあえず遊べる。
このシンプルさと難易度の調整具合は、ひとつのゲームの在り方として、評価できるものと思ってます。

狙って撃つというより、ひたすら撃ちまくる。
とにかく撃つ。
撃って撃って全てを破壊。
そんな『撃つ』事そのものの快感を、最高に楽しめるゲームなのです。
マシンガンの反動が、また臨場感あっていいんですよ。
家庭用ではこれ、味わえませんなあ...。
いつか個人で筐体欲しいって思う位です(笑)。

しかし、それでハマってみて、更に先を目指そうとしたら絶望的に厳しかったんですけどね(死)。
ハイスコアを狙えば更に更に...。

罪なゲームなのでした。